リーディングスキル

中高生の多くに読解力懸念

主語と述語の関係といった「係り受け」など、文章の基本的な構造を理解できていない中高生が多くいるとみられることが、国立情報学研究所の新井紀子教授らの研究チームによる調査で27日までに分かった。新井教授は「読解力が不十分だと社会生活を送る上でも大きな影響が出る」と懸念している。

こんな記事が目に留まったので、ちょっと感じたことメモ書きしておきます。

文章を読めないことの厳しさ

わたし、中学受験をしたので、小学生のころから問題文を読むことに慣れていました。10行程度の文章を読んで答えることに対して、苦労したことがなかったので、いままで気づかなかったのかもしれないですが、文章を読むことに対して抵抗を感じないことがアドバンテージになるものだと。

というのも、

「仏教は東南アジア、東アジアに、キリスト教はヨーロッパ、南北アメリカ、オセアニアに、イスラム教は北アフリカ、西アジア、中央アジア、東南アジアに主に広がっている」
問:この文脈において、以下の文中の空欄にあてはまる最も適当なものを選択肢のうちから1つ選びなさい
「オセアニアに広がっているのは(  )である」
(1)ヒンドゥー教 (2)キリスト教 (3)イスラム教 (4)仏教

 

という問題。中学校の教科書に書かれている文章からつくられた問題ですが、正解のキリスト教を選べた中学生は62%。

「Alexは男性にも女性にも使われる名前で女性の名Alexandraの愛称であるが、男性の名Alexanderの愛称でもある」
問:この文脈において、以下の文中の空欄にあてはまる最も適当なものを選択肢のうちから1つ選びなさい
「Alexandraの愛称は(  )である」
(1)Alex (2)Alexander (3)男性 (4)女性

正解のAlexを選べたのは38%。

本を読むことは苦手でしたが、問題を読んだり、理科的な冊子を読むのは好きだったので、文章を読むことに対しては苦手ではなかったので、生徒が問題や教科書の内容を理解できないというのはどういう状態なのかわからんなと思っていましたが、読み取れないことが問題なのかもしれないですね。

とくに、

「アミラーゼという酵素はグルコースがつながってできたデンプンを分解するが、同じグルコースからできていても、形が違うセルロースは分解できない。」
問:この文脈において、以下の文中の空欄にあてはまる最も適当なものを選択肢のうちから1つ選びなさい
「セルロースは(  )と形が違う」
(1)デンプン (2)アミラーゼ (3)グルコース (4)酵素

正解のデンプンを選べたのは公立高校生でも33%。公立中学生だと9%。

と、高校生の教科書内容ではありますが、専門用語的なものが入ると、より読みとれなくなってしまうようです。詳しいデータはこちらで紹介されています。

ここから、たどり着くのは、問題が解けないのは、覚える覚えないのではなく、「読める読めないの差から生じる」ということ。

センター試験はマーク方式で覚えるだけの知識ではこれからの社会をうんぬんかんぬん・・・と言われ、2020年度から別の試験方式に変更されますが、より一層できる子とできない子の差がはっきりと分けられるように感じていました。現行のセンター試験であっても、生物の試験なんか、データをじっくり読み取って、選択肢の日本語文章と合致しているかを判断できるかがカギになります。(生物は暗記科目とか言われたら、大きな間違いで、暗記したうえで日本語読めなきゃはじまらない教科です)

アクティブラーニングや主体的な学びとか、教育改革として叫ばれていますが、なんかピンとこないとろこもあったのです。それは、文章が読める子どもたちにとっては、それらの手法は間違ってはいない。が、文章が正確に読み取れない子どもたちにとっては、埋めがたい差を作ってしまうのではないだろうかと。読む力さえあれば、学び直しもできるでしょうが、想像よりも日本語を読めない日本人が増えているのかもしれないです。

わたし、高校理科の授業をするときは、書かれていることが300年前の世界では最先端技術のことなんだから、かみ砕いて伝えないと、10代の子どもには伝わらなくても不思議ではないよなというスタンスで取り組んでいます。だからいつも変なことを言ってると思われるんだろうか。

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