理科実験の事故に対して思うこと

どーも、管理人です。久しく文章を書いていませんでした。身の回りの変化に対応するのにしばらく時間がかかっていたもので。

たいてい1学期が始まるこの時期に、学校での理科実験事故のニュースが飛び交うのでそのことについて。

鉄と硫黄の化合の実験について

今月に入って、立て続けに「理科の実験中に体調不良○○名搬送」というニュースが目につきました。中学2年生の理科の教科書に載っている鉄と硫黄の化合実験でのできごとです。

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鉄と硫黄が反応して硫化鉄に変化するのですが、反応前と後で性質が変わっていることを調べるのが主目的の実験。鉄は磁石に引き寄せられるが硫化鉄は引き寄せられない(引き寄せられにくいが正しい表現かもしれないのですが)とか、光沢のある無しや塩酸での反応を見て、「鉄+硫黄と硫化鉄が違う性質なのですよ」ということを示したい実験なのです。で、その際、硫化鉄に塩酸を反応させると硫化水素が発生して、腐卵臭を感じ、気分が悪くなり、搬送。。。というルートをたどっているようです。

個人的には、「化合」を伝えたいところでの実験なので、別に硫化鉄にこだわらずに。。。とも思っているのですが、全国的にこの実験での事故が多発しているので、感じていることをメモしておきます。

理科実験事故のデータベース化を

この実験は教科書に掲載されていますが、教科書会社さんも毎年のように起こる事故に対して注意喚起をおこなっています。

実験の前に,生徒に有毒な気体が発生すること,正しく行えば心配がないことを伝えるとともに,次のことを十分説明,注意し,実験を行う。
・臭いのかぎ方(必要以上に臭いをかごうとしない,気体を深く吸い込まない)を説明する。
・反応させる量と加える順序については,厳重に守ること(少量の反応物(約0.05~0.1g)に,5%塩酸を2,3滴入れることを厳守する)※1。
※1 塩酸の滴下の操作では,スポイトやピペットの操作を誤らないように,別途事前に,空の試験管に水を2,3滴入れる練習をさせる。
・気体の発生が確認できたら,すぐに水を加えて発生を止めること※2。
※2 水を加えると,試験管の中の気体が外に追い出されるので,このとき気体を深く吸い込まないように注意すること。
○ 理科室を密閉した状態で実験を行わない。
・常に十分な換気を行う(換気扇をつける,窓を開けて行うなど)。
○ 実験後は,試料をすべて回収し,室内に置いたままにしない。
・特に,試験管内の物質は実験後,速やかに回収する。

にもかかわらず、毎年何件もの実験事故が発生しているのかを考えると「事故時の実験準備方法や事故状況などを教員が知って学ぶことができない」ということにあるのかなと。何名が搬送されたということや、硫化水素発生による事故であることは報道で知りますし、その後、自らも気を付けないといけないぞとは思うものの、どんな状況で起きたものなのかがまったくわからないので、手探りで気を付けることしかできません。企業での事故報告なんかは報告書が作られ、工場の事故なんかでは会社の垣根を越えて情報の共有化がされていきます。しかし、教育機関での事故例は何が起こったのかは知ることができるのですが、「なぜ起きたのか」がまったくわからないのが現状です。

現状では、理科教員の方は、産業保安ポータルサイト「さんぽのひろば」を見ながら、世の中でどんな実験事故が起きていて、気を付けないといけないなと感度を高くしておくことしか対策のしようがないのですが、教科書会社や教育機関と連携して、全国の理科実験事故のデータベース化ができたら、実験に不慣れな教員の事故は減らせるんじゃなかろうかと思っているところです。少し落ち着いたらやろうかなぁとも。。。(「実験中の事故が無くならない」という記事が上がっていますので、興味のある方、関係者の方は御一読ください。)

生徒がにおいに敏感だったり、学校サイドも毎年のように報道されていたら、知らず知らずのうちに、過度に対応しすぎている可能性もあるのかなとも思う部分もありますが、実際に事故と報道されたケースではどれぐらいのスケールでの反応で起きたものなのかを読み取る術がないので、何とも言えないところです。

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