現代版単語帳Quizlet

仕事が立て込んでいて、文章を書く気にならず、ほったらかしになっていました。書かなきゃいけないと感じる教育ネタが出てきましたので、書き残しておきます。

スマホを勉強のツールに

「スマホ = ゲーム or SNS」 って教育現場界隈では悪者扱いされがちですが、それって使ったことない人(教育関係者)が言うんですよね。あと、周りの大人。ちゃんと使う人がいれば、そんなことないって気づいているはずなんですけど。

単語帳って、モノを覚える際に利用したことある人は少なくないと思うんですが、ICT活用すればデジタルな単語帳ツールがあるんですね。

https://quizlet.com/

Quizlet(クイズレット)です。自分で、学習セットを作成して、デジタルな単語帳をつくれるってイメージです。

理科の教員なので、元素名と元素記号の学習セットを作ってみたりしました。これを教室で投影しながら覚えているかのチェックもできます。スマホやタブレットが持ち込めるようであれば、この学習セットが共有できるので、彼らの学ぶ支援になるのですが。。。持ち込めない学校多いんでね。。。

1対1対応で選ぶクイズっぽいことも可能です。自分でテストをつくることも可能。あ、先生がクイズを出したり、テストをこれで配信したりすることも可能なんです。スマホやタブレットがあれば学びの幅は確実に広がります。。。

最近、このツールをつかって学んでいる環境を見たんですが、やっぱりいいなって感じています。道具の使い方を教えるべき学校が、持ち込ませず排除し、使ったこともないまま悪者扱いってのはどうなのかなと。異質なものの排除を率先しておこなっているのは、教育の場としてNGではないかとも。

https://mainichi.jp/articles/20190625/k00/00m/040/096000c?fbclid=IwAR2t-E9arn2YmosNih2CR0JobukvichPfp7n6Gaupc_0Iysf0aTizr_piNQ

と思っていたら、児童1人にPC1台の方針が打ち出されました。25年度までって、6年後の話なんで、そのころには、もっと学校がテクノロジーの置き去りにされている可能性が。Hey Siri とか OK google とか6年前はなかったですからねぇ。世の中ではフツーに使われてるのに。。。

とはいえ、方針が打ち出されたので、重たい腰が少しは浮き上がることを祈りながら、現場からもICTの活用の仕方を生徒と考えていけるようにしなければと思うわけでした。

プログラミングの学び

息子が4月からプログラミング教室に通っています。もとから、興味があり(以前Ozbotの扱いでも初めて触れたモノに誰よりも食いついていた)、マインクラフトに精を出していたころに、学校帰りにチラシをもらってきて、「行きたい」と。体験教室うけて「やりたい」と即断。ボク自身もプログラミングに関しては、苦手ではないですが、教えるとかのノウハウとかわからないから、お任せしたいのと、そんな業界はどんなことやってて、どんなふうに教えるのかなーというのも興味があったので。

月2回の教室に通っていますが、本人は満足そうで、終わった後に、何をしたのかを詳細に伝えてくれています。その教室は、作業の後に発表をする時間も設けており、発表好きの息子としてはこれもいいなと思った点です。詳しく授業の内容は見てないのでわからないですけど、LEGOのマインドストームを利用したプログラミングです。本体自体が高価なものですし、モノが場所を取るので、教室で借りて取り組むのが我が家としてはマッチしているかなと。

2人で協力し合って、考えているので、そのあたり協働の作業も含まれているので、こうした学び方は学校であって欲しいけどなかなか難しいものだと実感させられています。方向性はこうありたいのですが、学校は人数が多いという課題があるからなと。

プログラミングが2020年度から必修化されますが、きっかけが与えられるぐらいになるんだろうなと感じます。scratchとか、触っていたらボクはワクワクしかしませんが、自由にさわっているから楽しいようにも思えるので。学びたい子にはどんどん好きなタイミングで学んでほしいなと。やりたい子には学校だけでは物足りないです。音楽でもスポーツでも同じことでしょ…上達したかったら、自分でコードを書いてデバッグしてなんぼの世界です。自分もGASを触りはじめていて、これはコツコツやって覚えるしかないなと。本業の合間に触っているので時間もあまりとれず慣れていない作業なので途方にくれています。

iPadならにはSwift Playgroundsを

Swift Playgrounds のプレイ画面

iPadをお持ちの方にはSwift Playgroundsをおススメします。最初のコードの表示に腰が引けるかもしれませんが、入力は簡単。仕上がったコードは本格的な感じに見えるし、順序立てて学べるので、「プログラミング教育がー」と問題意識のある大人がまずはさわってみることじゃないでしょうか。ソーシャルゲームさわるぐらいなら、Swift Playgroundsを触らせておいたら勝手に学ぶんじゃなかろうかと。というわけで、息子のiPadにインストールしておいたので、触れて遊ぶように促そうかと。

学び直せる世の中です

学ぶことはコツコツと進めるしかないと思うわけです。できなかったことも、コツコツ学び直せる世の中です。速度に差があったとしても、高校教育の課程ぐらいは本来100%に近い形で身につけておかないといけなかったのではないのかと。

In a traditional academic model, we group students together, usually by age, and around middle school, by age and perceived ability, and we shepherd them all together at the same pace. And what typically happens, let’s say we’re in a middle school pre-algebra class, and the current unit is on exponents, the teacher will give a lecture on exponents, then we’ll go home, do some homework. The next morning, we’ll review the homework, then another lecture, homework, lecture, homework. That will continue for about two or three weeks, and then we get a test. On that test, maybe I get a 75 percent, maybe you get a 90 percent, maybe you get a 95 percent. And even though the test identified gaps in our knowledge, I didn’t know 25 percent of the material. Even the A student, what was the five percent they didn’t know?


従来的な学校教育では 通常 年齢ごとに 生徒をひとまとめにし 中学くらいになると 年齢と成績でまとめて 全員同じペースで教えます 典型的には たとえば中学の 代数基礎で 指数を習うという場合 まず先生が授業で 指数を説明し 家で宿題をやり 翌朝 宿題の答え合わせをし それから授業 宿題 授業 宿題と 繰り返して 2、3週間後に テストがあります テストでは 私が75%で 彼は90% 彼女は95% という具合に 知識の穴が 明らかになります 私は25% 理解しておらず Aを取った生徒でも 5%理解していないところがあります


TED Talks Live “Let’s teach for mastery — not test scores” Sal Khan

Khan Academy の設立者サルマン・カーンのTED Talkです。95%できていたとしても残りの5%を理解していないままにしてはいないかと思います。理科を教えていると、生徒も大人も「理系のことは・・・」とさけられている気がします。中学理科の内容だったり、高校理科の必修部分だったりしても「わからなくてもかまわない」が横行してやいないかと。高校時代にわからなかったことでも、いまの社会は学び直すことができます。子どもに「勉強しなさい」という前に、「自らが学び直しなさい」と。一緒に学べばいいじゃないかと。必要じゃないではなく、本当は身につけていなければいけなかった学習過程を大人がまず取り戻す姿勢を見せなきゃいけないのかもと。子どもに言う前に、大人が(もちろん教員も)学び続ける姿勢をと。

Khan Academy は英語ですが、様々なコンテンツを自分のペースで学び直すことが可能です。もちろん無料で。数学や物理・化学・生物の内容をコツコツと学ぶことが可能です。英語で学び直すことができ、新たな視点で見ることができます。子どもだけでなく、大人も空いた時間に学ぶ姿勢を。

PhETを使った理系の学び

PhET(フェット)をご存じでしょうか

PhETというコロラド大学が開発した、Web上で起動する科学シミュレーター教材といえばいいでしょうか。無料で公開されていて、中高生(小学生でも)が独学でコツコツと学ぶに最適な教材です。

たとえば直流回路キット

電気回路とか、うまく実験できないんですよ。学校だと電池ボックスとかあるけど、家庭だとそんなものないし、導線とか豆電球とか手に入りづらいし。かといって、中学受験ぐらいから電気回路の問題があったりして、中学理科ではオームの法則なんてものが出てきちゃったりして、問題解くことばっかり意識がいっちゃうわけです。

このシミュレーターだったら、材料の準備する必要ないし、適当に接続しても危険が伴わないし、とりあえずやってみて後から原理原則を考えてみるのに丁度いい。豆電球をつながずに、乾電池に導線だけをつないで回路にしてみると、ちゃんとショートして「あー、やったらダメだな」ってこともわかるわけで。

授業でやったことを補うととてもいい

光の屈折とか、実験しづらいけど、授業で扱うわけですよ。中学理科で。中学受験でも取り上げられたりしますよね。あれ、実際に自宅で実験するの難しいわけです。そもそも光源装置ないし、あっても観察がうまくいかないから。

そんなとき、PhETの出番です。

光の屈折実験を、簡易的に試せてしまうわけで。さわれる部分は限られているので、とりあえず触って試してみたら、媒質によって屈折角が変わってくるなとか、垂直に光が入れば屈折しないけど、光の速度が遅くなってるなとか、感覚でつかめるようになるわけです。

教師も授業で扱うと便利

高校生に物理を教えることがあるんですけど、波の分野をイメージさせるの難しいんです。本来動き続けているものなんだけど、教科書や参考書などの紙面上ではどうしても静止してしまうので。そんなわけで、ボクは授業中に

直線上で考える波はこのシミュレーションを

平面の波の動きはこちらのシミュレーションを

投影して、PhETも紹介して、自分で触ってイメージできるようにと伝えています。高校時代、物理分野のイメージがしづらくて、困っていた経験があります。イメージできるようになったのは大学に入ってからですね。イメージできるまでの時間を短縮するには、視覚的に学べて、自分で自由に調整できると、教科書で述べられている意味が頭に入ってきやすいのではないかと。

スマホやタブレットのブラウザ上でもこれらのシミュレーションは動くので、通学時間や空き時間にふと触って感じることが自ら学ぶ第一歩なんだと思います。こんな教材が無料で手にできるので、学びにどん欲な生徒には使ってもらいたいですし、大人は紹介して、さわることを見守ってほしいなと。

分子模型のおススメ「Snatoms」

分子模型ってワクワクしませんか?

あー、何言ってんだか分んないという方も多いとは思いますが、科学好きな人は一度は触れたことがあるだろうと思われる分子模型。いろんな形のものがあるんですが、Snatomsという分子模型を知ってもらいたいのでご紹介。

イメージしやすい

Methane

これはメタン(Methane)という物質を表しています。高校化学の教科書に出てくる分子の表記方法です。構造式(structural formula)と呼んでいます。これ、本来の形を表記したものではなくて、紙面に平面的に表現しているためこのような形になっています。これ、高校化学を学ぶ際に、ネックになるところで、立体的に捉えられない生徒が少なくないです。

立体的に表現しようとすると

1000px-Methane-2D-stereo

こんな感じになります。太線は手前に飛びてていて、点線は奥の方へ行っている形なのですが、専門的に理解している人にとっては理解できますが、学び始めには非常に厳しいです。。。慣れないと、どちらに奥行きがあるのやらといった感じになります。

CGモデルで表すと

Methane-CRC-MW-3D-balls

svg

こんな感じになります。
これらはCG上では表現できたのですが、実物としては 分子模型で扱うしかなく、どうしても原子と原子をつなぐ棒が表現されちゃうんですよ。本来はそんな「棒」は存在しないのに。

そこでsnatoms

MicroSnatoms

棒が無く、磁力で接着する分子模型「Snatoms」ちょっとおしゃれな感じですが、立派な分子模型です。有機化学を学んでいる人にはもちろんですが、とりあえずなんだかわかんないけど楽しんで知ってみようって人にもおススメです。

こんな感じで化学式も実物さわりながら理解できる。繋ぎ変えも簡単。

安くはない金額ですが、Snatoms Expansion Kit が最近発売され、99ドル。1セットあれば高校化学の範囲内では困らない。そして何よりも楽しめる。

いろんな分子模型さわってきましたけど、これが一番扱いやすくて、手軽にいろんな構造を作ろうと試せるんです。ほかの分子模型では「棒」に煩わされて、メタンですら作るのが面倒だと感じてしまうのですが、10秒程度で組み上げられるので、高校化学の問題を解きながら組み立てて楽しめるんじゃないかなと。

ノーマルの「Snatoms」は1つの原子がゴルフボールぐらいのサイズなので、生徒に見せる素材としてもいいんじゃないかなと。自分も中学理科の授業で提示してみようかと 検討中。自分も理系に興味持った原因の1つとして、親の持っていた分子模型に取りつかれて好き勝手にプラモデル感覚で組み立てて遊んでいたことが挙げられますので。「科学が好きすぎて困っちゃう」という子どもへのプレゼントとしていかがですか。大人が楽しむのもアリです。