誰に気づかせるのか

GEG Kochi のGoogle認定イノベータープログラム報告会に行ってきました。愛媛から参加された先生による高知での報告会。報告会の内容は、ちょっと置いといて、ふと思ったことをいくつか。

地方こそICTを

これ、ホントに感じています。物理的な距離を無効かできるツールであるのに、使えない状況が多いわけで。先日、都内の某社で行われた Maker教育やSTEAM教育の交流会に行ってきたんですが、そこでも同じことを言われました。なぜ、地方の学校こそ使わないのだと。

使う必要性を認知できていない

これは、地方と都市部を行き来して感じてきていることですが、地方だとPC使えなくても仕事できちゃうケースが多いんですよね。都市部だと使えないと仕事できない人扱いされますので。何をするにしてもPCスキルは必要……というよりもスライド作ってプレゼンすることはどこかで必要に迫られることなんだろうなと。地方はできなくても大丈夫案件が多い。だから使う必要性をいまだ認知できずの環境なのかなと。

生徒の周囲環境として、PC使える人(素早くタイピングできるとか、簡易資料を素早く作成できるレベルのことです)がフツーにいるのか、珍しい存在であるのか。そのあたりは、見えてない環境差なのかと感じています。「あー、あれフツーに便利に使えるし、簡単じゃないか」と思える環境なのか「特殊な人が使っている珍しいものではないか」と誤認してしまう環境なのか。

だからこそ「怖い」と感じる

都市部の人は使ってフツーなんですよ。そこから先に、何ができるかの世の中です。目に見えない部分で「ひのきの棒」を装備してるのか「はがねの剣」を装備しているのかの違いが出ている気がしてます。装備が見えていないから成績が同じように見えても、ステータスのパラメーターが違ってたりするんじゃないかと。全力出して成績が同じぐらいに見えてんだけど、実は相手は6割ぐらいの力しか出してなかった成績と比較してたような感じで。しかし、そこに気づいていないのではなかろうかと。先生も生徒たちも。ここはエビデンス見つけたいところだけど。

学校は誰のもの?

ある参加者が「学校は、生徒が顧客で、先生がそこに属する労働者」という視点を投げかけてくれたときに、自分のスタンスが生徒の方ばかり向いていたので、ちょっと立ち止まって考えています。学校の枠組みで考えるとき、誰の方向へアプローチする選択肢があるのかと。

会社は、出資者(株主)がいて、それに対しては成果を見せないといけない。利益という成果であれば、顧客から売り上げを、労働者は工夫して利益率を。簡単にいうとこんな感じになるのかな。

学校だと、顧客は生徒(もしくは保護者)であり、労働者は教職員、出資者は誰になるんですかね。公立だと自治体、私立は理事会か。

学校の枠組みで考えると、登場するのは「生徒(保護者)」「教職員」「自治体(=地域の人)・理事会」ぐらいに分けられるのかなと。

ということは、ICTが必要であることを気づかせるためには、これらの人たちにそれぞれアプローチをする必要があるのかもしれないなと。ボクの中では、生徒が気づいていない環境差に危機感を持っていたんですが、環境を変えるためにはそこに関係する人々がそれぞれ認知しないと難しいのかなと。

フツーの人がフツーにPCを

PCの裏側を開けてこつこつパーツを差し込んだりするのがPCを使える人ではなくて、誰でもがPCを使っていいんだよになる必要がありそうだなと。ボクみたいにPC使って当たり前の都市からきて、PCが好きで興味ありすぎさんが「便利ですよ」といってもイカンのかもしれないですね。なんか面倒くさいし回り道のようだけど、急がば周れなのかもなと。。。地方だとスマホの方が入り口としては早いのかもしれないですね。

現代版単語帳Quizlet

仕事が立て込んでいて、文章を書く気にならず、ほったらかしになっていました。書かなきゃいけないと感じる教育ネタが出てきましたので、書き残しておきます。

スマホを勉強のツールに

「スマホ = ゲーム or SNS」 って教育現場界隈では悪者扱いされがちですが、それって使ったことない人(教育関係者)が言うんですよね。あと、周りの大人。ちゃんと使う人がいれば、そんなことないって気づいているはずなんですけど。

単語帳って、モノを覚える際に利用したことある人は少なくないと思うんですが、ICT活用すればデジタルな単語帳ツールがあるんですね。

https://quizlet.com/

Quizlet(クイズレット)です。自分で、学習セットを作成して、デジタルな単語帳をつくれるってイメージです。

理科の教員なので、元素名と元素記号の学習セットを作ってみたりしました。これを教室で投影しながら覚えているかのチェックもできます。スマホやタブレットが持ち込めるようであれば、この学習セットが共有できるので、彼らの学ぶ支援になるのですが。。。持ち込めない学校多いんでね。。。

1対1対応で選ぶクイズっぽいことも可能です。自分でテストをつくることも可能。あ、先生がクイズを出したり、テストをこれで配信したりすることも可能なんです。スマホやタブレットがあれば学びの幅は確実に広がります。。。

最近、このツールをつかって学んでいる環境を見たんですが、やっぱりいいなって感じています。道具の使い方を教えるべき学校が、持ち込ませず排除し、使ったこともないまま悪者扱いってのはどうなのかなと。異質なものの排除を率先しておこなっているのは、教育の場としてNGではないかとも。

https://mainichi.jp/articles/20190625/k00/00m/040/096000c?fbclid=IwAR2t-E9arn2YmosNih2CR0JobukvichPfp7n6Gaupc_0Iysf0aTizr_piNQ

と思っていたら、児童1人にPC1台の方針が打ち出されました。25年度までって、6年後の話なんで、そのころには、もっと学校がテクノロジーの置き去りにされている可能性が。Hey Siri とか OK google とか6年前はなかったですからねぇ。世の中ではフツーに使われてるのに。。。

とはいえ、方針が打ち出されたので、重たい腰が少しは浮き上がることを祈りながら、現場からもICTの活用の仕方を生徒と考えていけるようにしなければと思うわけでした。

プログラミングの学び

息子が4月からプログラミング教室に通っています。もとから、興味があり(以前Ozbotの扱いでも初めて触れたモノに誰よりも食いついていた)、マインクラフトに精を出していたころに、学校帰りにチラシをもらってきて、「行きたい」と。体験教室うけて「やりたい」と即断。ボク自身もプログラミングに関しては、苦手ではないですが、教えるとかのノウハウとかわからないから、お任せしたいのと、そんな業界はどんなことやってて、どんなふうに教えるのかなーというのも興味があったので。

月2回の教室に通っていますが、本人は満足そうで、終わった後に、何をしたのかを詳細に伝えてくれています。その教室は、作業の後に発表をする時間も設けており、発表好きの息子としてはこれもいいなと思った点です。詳しく授業の内容は見てないのでわからないですけど、LEGOのマインドストームを利用したプログラミングです。本体自体が高価なものですし、モノが場所を取るので、教室で借りて取り組むのが我が家としてはマッチしているかなと。

2人で協力し合って、考えているので、そのあたり協働の作業も含まれているので、こうした学び方は学校であって欲しいけどなかなか難しいものだと実感させられています。方向性はこうありたいのですが、学校は人数が多いという課題があるからなと。

プログラミングが2020年度から必修化されますが、きっかけが与えられるぐらいになるんだろうなと感じます。scratchとか、触っていたらボクはワクワクしかしませんが、自由にさわっているから楽しいようにも思えるので。学びたい子にはどんどん好きなタイミングで学んでほしいなと。やりたい子には学校だけでは物足りないです。音楽でもスポーツでも同じことでしょ…上達したかったら、自分でコードを書いてデバッグしてなんぼの世界です。自分もGASを触りはじめていて、これはコツコツやって覚えるしかないなと。本業の合間に触っているので時間もあまりとれず慣れていない作業なので途方にくれています。

iPadならにはSwift Playgroundsを

Swift Playgrounds のプレイ画面

iPadをお持ちの方にはSwift Playgroundsをおススメします。最初のコードの表示に腰が引けるかもしれませんが、入力は簡単。仕上がったコードは本格的な感じに見えるし、順序立てて学べるので、「プログラミング教育がー」と問題意識のある大人がまずはさわってみることじゃないでしょうか。ソーシャルゲームさわるぐらいなら、Swift Playgroundsを触らせておいたら勝手に学ぶんじゃなかろうかと。というわけで、息子のiPadにインストールしておいたので、触れて遊ぶように促そうかと。

PhETを使った理系の学び

PhET(フェット)をご存じでしょうか

PhETというコロラド大学が開発した、Web上で起動する科学シミュレーター教材といえばいいでしょうか。無料で公開されていて、中高生(小学生でも)が独学でコツコツと学ぶに最適な教材です。

たとえば直流回路キット

電気回路とか、うまく実験できないんですよ。学校だと電池ボックスとかあるけど、家庭だとそんなものないし、導線とか豆電球とか手に入りづらいし。かといって、中学受験ぐらいから電気回路の問題があったりして、中学理科ではオームの法則なんてものが出てきちゃったりして、問題解くことばっかり意識がいっちゃうわけです。

このシミュレーターだったら、材料の準備する必要ないし、適当に接続しても危険が伴わないし、とりあえずやってみて後から原理原則を考えてみるのに丁度いい。豆電球をつながずに、乾電池に導線だけをつないで回路にしてみると、ちゃんとショートして「あー、やったらダメだな」ってこともわかるわけで。

授業でやったことを補うととてもいい

光の屈折とか、実験しづらいけど、授業で扱うわけですよ。中学理科で。中学受験でも取り上げられたりしますよね。あれ、実際に自宅で実験するの難しいわけです。そもそも光源装置ないし、あっても観察がうまくいかないから。

そんなとき、PhETの出番です。

光の屈折実験を、簡易的に試せてしまうわけで。さわれる部分は限られているので、とりあえず触って試してみたら、媒質によって屈折角が変わってくるなとか、垂直に光が入れば屈折しないけど、光の速度が遅くなってるなとか、感覚でつかめるようになるわけです。

教師も授業で扱うと便利

高校生に物理を教えることがあるんですけど、波の分野をイメージさせるの難しいんです。本来動き続けているものなんだけど、教科書や参考書などの紙面上ではどうしても静止してしまうので。そんなわけで、ボクは授業中に

直線上で考える波はこのシミュレーションを

平面の波の動きはこちらのシミュレーションを

投影して、PhETも紹介して、自分で触ってイメージできるようにと伝えています。高校時代、物理分野のイメージがしづらくて、困っていた経験があります。イメージできるようになったのは大学に入ってからですね。イメージできるまでの時間を短縮するには、視覚的に学べて、自分で自由に調整できると、教科書で述べられている意味が頭に入ってきやすいのではないかと。

スマホやタブレットのブラウザ上でもこれらのシミュレーションは動くので、通学時間や空き時間にふと触って感じることが自ら学ぶ第一歩なんだと思います。こんな教材が無料で手にできるので、学びにどん欲な生徒には使ってもらいたいですし、大人は紹介して、さわることを見守ってほしいなと。